2010年6月3日木曜日

博多での麻酔科学会

6/3 (木) 晴れ
 
最近ブログを書くのがおっくうになってしまい、久々の更新となった。
カナダでは晩飯の後で30分~1時間かけてダラダラとその日のできごとを書くのだが、日本では子供たちの「『遊んで』攻撃」、あるいはお友達との「飲み」のために、なかなか時間をとることができない。
 
昨日は N 准教授と Nao さんとで、柳町一刻堂へ。
http://ikkoku-dou.com/
N 先生にすっかりごちそうになってしまった。
 
インターネット上での一刻堂の評判は「おいしい」けど「値段が高い」のだが、確かに料理はうまかった。
刺身には焦げ目はついていないのだが、ふしぎなことに口に入れると焦げてるような味が一瞬だけ広がるのだ。
これはまさにうっとりするような感じ。
 
N 先生と別れてから、Nao さんと担担麺を食いに行った。
これがまた辛い!
いつもだとスープだけ残してライスを加えて食べるのだが、もう腹いっぱいでそれどころじゃなかった。
 
今日は明日の PBLD の打ち合わせが終わった後で、地下鉄の箱崎宮前駅前にある花山という屋台に N 准教授に連れて行ってもらった。
自分の時はふつうのレモンサワーしか出てこなかったのだが、N 先生が注文した時はグラスのまわりにたっぷり塩を塗ったくった"ソルティードック”が出てきた。
お店の人によると、気に入った客にしか出さないらしい。
さすが、N 先生!
 
肝心の学会だが、午前中は偵察がてら PBLD に出席し、午後は肺高血圧症のシンポジウムに出てきた。
いつもそうなのだが、今回も自分がいかに無知かということを思い知らされることになり、いい刺激を受けた。
いつものことだが、勉強のモチベーションが沸きあがってくる。
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以下は、自分の備忘録。
 
ランチョンセミナーは COVIDIEN の気管チューブについて。
http://www.covidien.co.jp/products_services/respiratory/res03.html
・術後肺炎は意外に頻度が高く、死亡率もコストも高くなる。
・VAP には microaspiration が関与している可能性がある。気管チューブのカフのしわに channel ができて、そこから唾液が流れ込むのかもしれない。
・カフの形が通常のバレル形ではなく逆三角形になっていると、channel が途絶するらしい。
 
午前中の PBLD について、。
・戦場などでの大量出血では、RCC:FFP:PC を 1:1:1 にし、等張晶質液の投与を制限し、人為的低血圧を用いる。
・心外術後の合併症で最も多いのは心房細動で、頻度は30%程度。心房細動が起こると、死亡率や脳梗塞の頻度も上がる。
・カルペリチド (hANP) の腎保護作用が注目されている。
 
午後の肺高血圧症のシンポジウムについて。
・今までの肺血管拡張薬(カルシウム拮抗薬、プロスタサイクリン受容体刺激薬、エンドセリン受容体拮抗薬、サイクリック GMP 賦活薬)に替わり、肺血管壁の異常肥厚抑制、リモデリングに関わる細胞増殖抑制薬、抗腫瘍作用薬へと、肺高血圧の治療方針が移り変わりつつある。
・肺高血圧症の予後が良くなりつつある。フローランのみならず Sildenafil やbosentan などの combination therapy が効を奏しているもよう。
 

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