19年目の日本人麻酔科医が、異国の地での悪戦苦闘の毎日を綴ります。 基本的には個人の備忘録なのですが、このブログの情報がみなさんのお役に立てるようでしたら幸いです。 2011年4月から、麻酔科医21年目に突入です。
2009年10月30日金曜日
メキシカンの意外な素顔(?)
アパートに戻ったら、めずらしくバスルームにカギがかかっていた。
誰か入っているのだろうと思ったのだが、物音がしない上に電灯もついていない。
あやまって施錠した状態でドアを閉めてしまったのかもしれないが、ちょっとイヤな考えが頭をよぎった。
最悪のシナリオ・・・ suicide (!)
次に避けたいシナリオ・・・ SAH or MI → collapsed on the floor
いずれにせよこのまま放置しておくわけにもいかないので、ドンドンとドアをノックしてみた。
返事がない。
困ったなあと思いつつ部屋にいったん戻ろうとしたら、メキシカンの C 君が出てきた。
C 君 「俺の部屋、ノックした?」
自分 「いや。バスルームをノックしたんだよ。カギがかかってるんだけど、中に誰もいる様子がないし。管理人に電話しようか?」
C 君 「その必要はないでしょ・・・。」
というと、C 君は台所の食器類をまさぐりはじめた。
そうは言っても放置するわけにはいかないから・・・と自分の部屋の方に振り返り、電話をポケットから取り出した瞬間、背後から
「キー」
バスルームのドアが開いていた。
一瞬のできごとだった。
やった、開けてくれたんだ、ありがとう C 君・・・と彼の顔を見ようとしたが、部屋が暗い上に彼の背中から外の光が射し込んで顔がかげになっている。
表情がよく見えないが、彼の右手にはナイフが・・・!!!
C 君 "Easy." (かんたんだったよ。)
声はほがらかなようだが、表情がよく見えない。
でもナイフがこっちをむいているのはとてもよくわかった。
ナイフで開けたのはわかったから、ちょっとそのナイフを片付けてくれないかなあ。
怖すぎるからさあ・・・。
問題は解決したが、バスルームのカギが簡単に開くこと、お隣のメキシカンが意外な特技(?)を持っていることもわかった。
C 君のガールフレンドを含め若い女の子もこのアパートにはけっこういるわけで、こんなに簡単にカギが開くのはまずいんじゃないだろうか。
C 君みたいに開けちゃうヒトがいるわけだから。
2009年10月29日木曜日
落ち葉の処理法
黄色く色づいた楓の葉はきれいなものだが、それが落ち葉になると話が変わってくる。
どうもバンクーバーでは落ち葉を集めて捨てるという習慣がないようで、落ち葉は全て路上に放置されている。
しかもバンクーバーは雨が多いため、濡れた落ち葉が泥状になり、ぬかるみかけている箇所さえある。
日本を出る少し前にテレビのニュースで、大量に発生した虫の死骸が道路にたまり、車がスリップ事故を起こしているというのを見た。
ちょうどそんな感じのように思えるのだが、少なくとも今までは目の前で車が事故を起こしたり、足腰の不自由な人が転倒したのは見たことがない。
しかもこちらのそうじは、自分の感覚では信じられない方法で行なわれている。
一見、モーターがついていて掃除機のように見えるのだが、「吸い込む」のではなく空気を「吹き出す」のである。
店の前にたまった落ち葉にその機械を近づけることで、落ち葉を道路に押しやるというわけである。
これだと確かに店の前の歩道はきれいになるが、車道に落ち葉がたまるだけで本当の意味では解決になっていない。
自分の家の前の落ち葉だけを掃除することに多少の後ろめたさや心の狭さを感じてしまい、近所の落ち葉までつい集めてしまうのが日本人的感覚なのではないかと思う。
膨大な泥状の落ち葉を見るたびに、それだけは日本人として誇りに思っても良いことなのではないかと感じている。
2009年10月28日水曜日
また技が増えた
あいかわらず人が何を言っているのかよくわからない状態が続いているが、それでも少しずつはわかるようになっている・・・ような気がする。
今日は地元のカナダ人で日本に行ったことがある人が、「トンカツが好きだった」と言っていた。
つまらない質問だが、すかさず「トンカツには何をかけたの?」と訊ねようと思ったが、「かける」を何と言ったらいいのかわからない。
とりあえず "put" と言っておいたら、話がつながった。
その後で "put" で良かったのか訊ねたら、それでいいと言う。
それでも心配なのでアパートに帰ってから調べたら、物によっても違うのだが "put" のほかに "pour", "sprinkle", "drizzle" などを使うらしい。
おおっ! これでまた技が増えたっ!
夕方はマックへ。
最近、マックでの注文が完璧になったので、自分の技を確認すべく一番いろいろな意味で注文困難な「サイドサラダ」を頼んだ。
すると最後に店員が「ご注文は以上でよろしいですか?」ということなんだろうが、"Is this everything ?" と言っていた・・・と思う。
確認すべく辞書で調べたら、レジとかで「これで全部ですか?」は "Is that it ?" とか "All set ?" などと言うらしい。
マックで言われたのと全然違うが、まあとりあえず、また技が増えたっ!
こんな感じで言葉が増えている状態っていうのは、まるで赤ん坊のようだと思う。
2009年10月27日火曜日
ワクチン投与開始
日本からのメールは自分にとっては元気のみなもとなのだが、その中から見えてくる日本のインフルエンザの猛威は、こちらにいるととうてい想像できないくらいものすごいもののようである。
こちらでは麻酔科医も外科医も看護師もみんな元気そうで、熱があってだるそうだったり咳をしている人に会ったことがない。
最近ボランティアで出入りさせてもらっている日本語学校で、父兄の方から子供が熱を出した・・・といったようなことをまれに耳にするくらいである。
駅で無料で配られている新聞 "metro" によると、ブリティッシュ・コロンビア州史上最大の "immunization program" (予防接種)が今日から始まるそうである。
新型インフルエンザに対して最もリスクが高い、妊婦、遠隔地域 (remote community) に住む人、65才以下(「以上」ではない)の慢性疾患を持つ人、ホームレスが最優先となる。
このプログラムはさらに拡大され、11月2日には医療従事者、年少児が対象となり、全員にいきわたるのは11月末とのことである。
最近、リスニング力強化目的で CBC のラジオを聴いているが、ニュースはもっぱらそればかりで、事態の重大さをうかがわせる。
それにしても自分のまわりではそういう緊迫した雰囲気は全く感じられず、言葉の壁なのかどうかよくわからないが、情報から隔離されている現状を認めざるをえない。
2009年10月26日月曜日
図書館でカード作りました
設定上の都合で、どうしても1日ずれてしまう。
残念ながら、雨降りの日曜となってしまった。
それでもじっとアパートにこもっているのは苦痛なので、近所の図書館に行くことにした。
バンクーバーで図書館といえばCentral Library
http://www.vpl.vancouver.bc.ca/branches/details/central_library
が観光の目玉にもなっているくらい超有名なのだが、アパートから遠いのと地元でなじみになっておきたいという気持ちから、近所の分館に行ってきた。
本を借りるにはカードを作る必要があり、それには ID と住所を証明するものが必要なのだが、パスポート、就労許可証、社会保険番号のカードを送ってきた封筒を持って行ったので、全く問題なかった。
最初の4ヶ月までは 10 品目までだが、それを越えると 50 品目まで一度に借りられるらしい。
貸し出し期間は、fast book (すぐ読んで返せってこと?)の指定がない本は3週間まで。
返し忘れた場合の罰金などが細かく決まっているところが、日本と違うところだと思う。
今日は英語学習キットとお笑いの本1冊を借りてきた。
英語学習キットは本1冊+CD 4本なのだが、日本のいかにも 100円ショップで買ったような透明なビニールのフォルダに入っていたのが笑えた。
自分は英語のリスニングがものすごく弱いので、CD を使って練習したいと思っている。
2009年10月25日日曜日
初めての散髪
自分としてはとても気が重いのだが、かといってこのまま放置するわけにもいかず、思い切って散髪に出かけることにした。
どのように髪を切ってもらうかを英語で伝えるのは難しい。
日本では、「カリアゲにならない程度に短めに・・・」などと言っていたが、そんなことを英語で言えるわけがない。
そもそも、床屋さんの言うことが理解できるかどうか・・・。
駅前留学の先生が初めて日本に来た時、コミュニケーションで苦労したという話が頭をよぎる。
彼は 2 cm 切ってもらいたかったそうだが、2 cm 分切るのか 2cm 分だけ髪を残して全部切るのか、床屋さんが混乱してしまったそうだ。
アパートの近くに理髪店があるのはチェック済みだ。
店の前に看板が出ていて、男性 14.99 ドルと書いてある。
入るべきかやめるべきか思案していたら、中から女の人が出てきた。
「どうしようか考えていたでしょう?」と、言われてしまった。
こっちの考えはお見通しみたいだ。
そうなったらもう腹をくくるしかないわけで、思い切って中に入ってみた。
ほかに誰も客も店員もいない。
椅子と鏡の組み合わせが3セットほどあり、その中の一番窓際に座った。
洗面台はない。
きっと頭は洗わないのだろう。
どういうふうに切りたいか訊ねられたので、1.5 cm 分と答えた。
しかし駅前留学の先生の例ではないが、1.5 cm だけ残して全部切られたらかなわないので、「1ヶ月前に切ったので」ということを強調しておいた。
クリッパー (clipper) で切ると言われたが、それがバリカンのことだというのはジェスチャーでわかった。
日本の床屋だともっとちびちび切ったように思うが、彼女は対照的に電気バリカンで思いっきりよく後頭部から切って(というより刈って)いった。
後頭部がスースーするのがよくわかる。
なんかすごく切りすぎなんじゃないか・・・、でももう遅すぎるかも・・・、もうダメだ・・・などと思っていたら、
彼女は電気バリカンを置き、今度はハサミでカットしはじめた。
超短髪になるという最悪の事態は逃れたかも・・・と思っていたら、あっという間に終わった。
恐ろしく早い。
そんなに変じゃなく終わって良かった・・・。
アパートに戻って冷静に鏡を見たら、おでこに切ったばかりの髪の毛がたくさんくっついていた。
そう言えば、洗髪はもちろん、髪の毛をそうじ機みたいなので吸引したりもしなかったっけ。
まあ初めてにしては無難に終わったとも言えるが、ちょっとコストパフォーマンスとしては今一つかなあ。
日本の地元の床屋で、バカ話をしながら髪を切ってもらったことが懐かしく思い出される。
気分的に余裕が出てきたところで、今度は別の理髪店を開拓してみたい。
2009年10月24日土曜日
動画のアップロード
アパートの無線 LAN に問題があるかもしれないと思い、病院で再度、動画のアップロードを試みたところ、今度はうまくいった。
オレンジ色の棒が浮かんでいるが、これはボートの上から投げた(辛そうな)お菓子である。
これには見向きもしないくせにマシュマロみたいなのを投げるとすぐに食いついたため、ボートの上のお客さん(ASA の参加者)から "diabetic alligator" と言われていた。
21日付けのブログについて、貴重なご質問をいただいた。
どのようにして、左主気管支が5cmであることを利用するのか、というものである。
このレクチャーでは、まずダブルルーメンチューブ (DLT) を気管内に挿管してから、先端が気管分岐部に達しないような浅い位置で気管支ファイバー (FOB) を利用することを推奨していた。
左用の DLT の場合、気管支ルーメンから FOB を挿入し、気管分岐部であると思われる部位をまず同定し、右上葉枝(とおもわれる穴)が3分枝であること、左第2分岐は遠いので左主気管枝(と思われる穴)からは見えないこと、5cm くらい FOB を気管分岐部から進めるとおおよそ左第2分岐部に達することを利用するというわけである。
冷静に第2分岐部を眺めてみると、そこからすぐにその次の分岐を見つけることができる。
気管分岐部から左主気管枝を眺めた時にはその次の分岐がすぐには見つからないのとは、全く対照的である。
27 cm 程度まで DLT を挿入してからだと、すでにどこかの穴に先端が入っているわけで、冷静な判断は難しいかもしれない。
そういう意味では、浅い位置でまずは FOB で覗くというやり方は、大動脈瘤や癌のリンパ節転移などで気管や気管支の偏位があるような症例では、特に有用である可能性があると思う。
2009年10月23日金曜日
バンクーバーへ無事帰還
ボートのわきを離れることなく泳いでいた。
動画も撮ったのだが、アップロードしようと何度トライしてもエラーになってしまう。
今後の課題としたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
帰りのヒューストンからバンクーバーへの便があまりなく、やむをえず選んだ便でバンクーバーに着いたのが昨夜の11時40分ごろ。
カナダラインでいつもの駅までやってきて、アパートまで歩き始めたのが深夜 0時40分ごろ。
日本の大都市とくらべると人がまばらなこと以外は、日本の夜と何も変わらない。
アパートまで歩いて帰ったが、身の危険のようなものは全く感じなかった。
翌朝、お隣さんと話をした時、"It's (なんとかかんとか) to have you again." みたいなことを言われた。
あいかわらず人に何を言われているのかよくわからない状態が続いているが、ニコニコしていたことからたぶん「おかえり~」みたいなことを言っていたんだろうなあ。
つい30分ほど前、逆側のお隣さんのドアが開き、20代後半から30代前半と思われる日本人男性が出てきて、あいさつされてしまった。
昨日から住みはじめているとのこと。
このアパートに日本人も時々いるらしいことは知っていたが、同じユニットに日本人が入ったのは初めてだ。
アパートの隣人ウォッチングも新たなステージに突入したわけで、これからがますます楽しみだ。
2009年10月21日水曜日
ASA 第4日
自分がこの分野に関しては最新の文献をかき集めている最中ということもあるのかもしれないが、講義の内容としてはそんなに新鮮なものではなかった。
ただ、米国の権威ある教授の講義を受けるチャンスはそうないわけで、いろいろな問題に対する自分の考え方と照らし合わせたり比較したりすることができた点はとてもよかった。
ある患者に対してどのサイズのダブルルーメンチューブを用いるかということに対して、トロント大学の教授の発言を引用しつつ、「結局は合意が得られていない」と明確に発言してくれたことはとてもありがたかった。
左主気管支径が、性別や身長に関わらず全くバラバラだというのがその根拠となっている。
ゴールドスタンダードがないことを知っておくことはとても重要であり、いかなるチューブ径の予測方法も「ある個人あるいはグループの意見を利用したもの」ということになる。
その点、Aman ら (Anesth Analg 2008; 106: 379-383) の考え方はある意味、特殊である。
チューブ径を正確に求めることをあきらめて最初から細めのチューブ (35 Fr) を選ぶというような方針をとってとしても、さまざまな合併症の頻度はそれまでの伝統的な方法と変わらないというものである。
主として経済的な理由でそのような方針を採っている病院を知っているが、決して誤りというわけではないことになる。
ダブルルーメンチューブの適切な深さも、同様に予測しがたい。
したがって慎重な位置決めが必要となる。
気管支ファイバーを用いて位置決めを行なう際には、①左主気管支径が約5cmあること、②右上葉枝が多くの場合3分岐であることを利用すれば、第2分岐部を気管分岐部と勘違いするリスクがかなり低くなる。
このレクチャーでは、うれしいことが2つあった。
一つは自分の論文が引用されていたこと。
パブリッシュされてから7年近くの歳月が流れているのに、いまだに人様のお役に立っていることがわかりとても光栄に感じた。
もう一つは、自分のバンクーバーでの指導医の総説を評して、outstanding で superb だと言っていたことである。
自分はこのレビューを読んで大きなインパクトを受け、彼と連絡をとり渡加を決意したので、この米国の教授と価値観を共有できたようで感激した。
初日に自分の研究を別の米国の教授たちに酷評され心が折れそうになったが、最終日になって広い米国には自分と価値観の近い人もいることがわかり、大いに勇気を得ることができた。
2009年10月20日火曜日
ASA 第3日
すでに研究がやりつくされた領域のような印象があるのだが、それでもやはりここ数年での進歩はあるようだ。
主に循環器内科領域でのデータが紹介され、周術期にとどまらず長期予後を改善することを目的とした研究が多く行なわれている。
例えば、2枝・3枝病変では内科的療法と差がないが、左冠動脈主幹部の50%以上の狭窄に関しては、血行再建療法が有意に成績が良いことが示されている。
またβ-blocker については、以前から投与されていたものについては周術期も継続することが奨められており、急激に始めたり止めたりするのは良くないようである。
スタチンについては継続が良いが、ある程度前から始めておかないと効果がないもよう。
不安定性狭心症と最近の心筋梗塞を見つけることが重要である。
周術期は過凝固状態にあるので、急激に状態が悪化することがある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
午後は social activity の一つで、swamp tour に行ってきた。
コンベンションセンターから20~30分ほどバスで行った湿地帯でボートに乗り、沼地を一周するというものである。
一帯は自然状態が保存されており、ワニやカメがたくさんいた。
写真をたくさん撮ったが、残念ながらデジカメのケーブルを持ってきていないため、バンクーバーに戻ってからワニの写真や動画をアップしたい。
ワニを両手でつかんだがヌルヌルしておらず、どちらかというと皮膚はカサカサした感じだった。
2009年10月19日月曜日
ASA 第2日
リフレッシャーコース (Thoracic Anesthesia) に関して
胸腔鏡手術が増えていることを反映し、一側肺換気の絶対適応症例が増加してきている。
そのため、挿管困難に対処するためのデバイスや、新しいダブルルーメンチューブ、気管支ブロッカーの話があった。
Sidestream dark-field imaging という方法で、microcirculation の評価ができるとのこと。
リフレッシャーコース (肺高血圧患者の管理)に関して
あまり目新しい話はなかったが、自分の知識を整理するのには役にたった。
右室の拍出量が減ると左室の拍出量が低下し、冠灌流量低下から右室虚血という負の連鎖に陥る。
低血圧に陥った場合、中心静脈圧→肺動脈圧→肺血管抵抗→心拍出量 の順に評価し治療していくというアプローチは、単純だが理に適っており役に立ちそうだ。
リフレッシャーコース (Hematologic Challenge) に関して
一方、こちらは新しい話ばかりで、ついていくのが大変だった。
DES の話が古く感じられるほど、この分野の進化は著しい。
遺伝子組み換え活性型第Ⅶ因子製剤を術後出血のコントロール目的に投与するという話題、その製剤にさらにフィブリノーゲンを組み合わせるという話題がとても興味深かった。
器械展示会場では、似たりよったりの挿管困難対策のデバイスが多数見られた。
新しいグライド・スコープを初めて見たが、USBメモリをつなげるだけで挿管時の視野が動画として保存できるとのこと。
2009年10月18日日曜日
ASA 第1日
今日は自分のポスター発表があったので、いつもながらの A3 サイズの光沢紙を大量に持って出かけた。
ポスターは日本出国前にプリントしておいたものである。
ポスターを貼っている間に、I 先生が来てくれた。
麻酔科医と日本語で会話したのは、ほぼ1ヶ月ぶりである。
自分のポスター発表の間に N 先生も来て下さったのだが、当たり前だが1ヶ月前と変わっておられず、とてもなつかしく感じられた。
ポスター発表のあとで N 先生が予約して下さったレストランに3人で夕食に行ったのだが、レストランで食事をしたのは日本出国以来初めてであり、とても新鮮だった。
主に魚料理の店のようで、自分はホタテ貝 (scallop) をメインに食べた・・・ような気がする。
最もにぎやかな通りからわずかに外れたところにあり、静かに食事を楽しむことができた。
自分のポスター発表に関しては、残念ながらがっかりさせられるものだった。
進行役が発表者全員を引き連れて一人一人の発表を見て回るという形式だったが、時間が足りなくなる上に自分のポスターが部屋の隅にあったということもあり、他の日本人とともにあやうく無視されるところだった。
はるばるニューオリンズまでやって来て、無視されたらかなわない。
また、本当はもっと多くの人たちの幅広い意見を聞きたかったのだが、他のポスター発表に付き合っていたためにそれはついにできなかったわけで、せめて進行役の意見だけでも聞かなければ帰れないとも思った。
時間がないところを無視されないようにお願いする形で発表したのだが、その際のコメントも残念ながらがっかりさせられる内容だった。
詳しくはここには書かないが、建設的な意見からはほど遠いものだった。
どうやら進行役の一人は、かつて自分の論文を査読した一人だったらしい。
自分が進行役だったら、決してあのようにはしなかったのに・・・。
学問にこれからいかに取り組むかということに関して、そして自分が何のために不自由な思いをして(人にさせて)まで渡加したのかということに関して、気持ちをさらに強く持ち初心にかえった一日。
2009年10月17日土曜日
ニューオリンズ到着
ぐっすり寝たな~という感じで目が覚めたのが3時45分。
もう一度寝ると寝過ごすリスクが極めて高いため、そのまま起きた。
外は大雨。
でも、ドーナツを食べコーヒーを2杯飲んでいたら、出発時には霧雨になっていた。
ちょっとツイてる。
カナダラインでそのままバンクーバー国際空港へ。
電車一本でダウンタウンから空港へ行けるのは、本当に便利だ。
サンフランシスコとちょっと似ている。
ちょっとうっかり失敗した・・・と思ったのは、乗り継ぎ便の時間設定だ。
職業病のせいか自分の手の指にはほとんど指紋がないため、米国の入国審査にはいつも1時間近くかかる。
そのため、いつも乗り継ぎに余裕を持たせるため2~3時間の乗り継ぎ時間を設定しており、今回もそのようにしたのだ。
ところが今日はバンクーバーからの出国だったため、実は米国内の乗り継ぎ地ではなくバンクーバーでの米国入国審査だったのだ。
つまり米国内での乗り継ぎの間、何もすることがなく、ぼーっと3時間ムダに過ごすことになってしまった。
最近は出発前に米国への渡航認証許可を申請する ESTA (Electronic System for Travel Authorization) が導入されているためか、入国審査はあっさりとしたものだった。
いつもは secondary control へ連れて行かれて、30分以上拘束されるのが常だったのに。
ニューオリンズに来たのは初めてだが、街が生きているというか、エネルギーというか、鼓動のようなものを強く感じる。
バンクーバーは美しい景色や自然があり、いろいろな人種がさまざまな言葉を交わし、フレンドリーな人と人とのつながりをまったりと楽しむ街という印象を持っているのだが、ある意味、対照的であるように思う。
2009年10月16日金曜日
まもなく1ヶ月
賃料支払いの期限はまだ先なのだが、ASA のためにしばらく留守にすることから、わざわざ今日にしてもらった。
はじめてこのアパートのこの部屋に来た時は、なんてボロいところだろう・・・と思って愕然としたものだが、もう1ヶ月経とうとしている。
今ではすっかりなじんでしまったように感じる。
今日はカナダラインに明らかに日本人という若者が、「地球の歩き方」を片手に路線図をじっと見ていたので、思わず声をかけてしまった。
まだ昨日から住みはじめたばかりで、これからダウンタウンに遊びに行くとのこと。
図書館の場所がわからないと言うので、だいたいの地理を教えてあげた。
自分よりもあとに次から次へと日本人がやって来ているという当たり前の事実に驚くとともに、毎日本当に少しずつだが街になじみつつあることを実感する。
今日の備忘録 (現地のネイティブに教わった言葉)
super-boring = 超タイクツ
「スーパー」ではなく、「シューパー」という感じで「シュー」を長く強く発音する。
例: "How do you like Nanaimo ?" 「ナナイモってどんなところ?」
"Super-boring !!" 「超タイクツ!! 学校から帰ったら、メシ食ってテレビ見て風呂入って寝るだけ!」
2009年10月15日木曜日
日加パンツ比較文化論
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あるアパートの住人が乾燥機を開けてしまったため、自分の洗濯物がなま乾きの状態にされてしまった。
もう一回乾燥機を回すということも考えたが、夜遅かったのでとりあえず部屋で干しておくことにした。
そうは言っても着替えないわけにはいかず、かといって今使っている下着は全部湿っているので、先日 WINNERS で買った新品のパンツを使うことにした。
袋から出してみて、「?」って感じ???
どっちが前だろう???
つまり、ないのである。
社会の窓が・・・。
確かに袋の写真を見ると、社会の窓がない。
買う時には気がつかなかったけど・・・。
というわけで、日本のパンツ=社会の窓あり、カナダのパンツ=窓なし、という図式かと思ったのだが、インターネットで調べてみると、そう単純な事情でもないらしい。
つまり、どっちのメーカーでも「窓あり」と「窓なし」があるようなのである。
ちなみに Tommy Hilfiger の商品は、
http://www.freshpair.com/mens/Tommy-Hilfiger/underwear/briefs.html
グンゼは、
2009年10月13日火曜日
Burnaby 遠征
昨日とおとといは ASA に向けての買い物とかで過ごしたので、今日は休日らしいことをしたいと思い、映画を観に行くことにした。
インターネットで日本語で「バンクーバー 映画」と検索してみる。
すると現地の映画館のウェブサイトにつながる道筋が自然と見えてくるから、インターネットは本当に便利だ。
ダウンタウンに少なくとも2つは映画館があるのは知っていたが、実際にはもっとたくさんあることがわかった。
アパートから歩いてほんの5分くらいのところにもあるが、おもしろそうなのが見当たらない。
"Zombieland" というホラーというかコメディもあるが、そういう気分でもない。
映画の内容から調べてみると、"The invention of lying" というのが面白そうだ。
ウソのない真実しかない世界に生きる男が、ひょんなことからウソをつくことを「発明」し、それを契機に大金持ちになるという話だ。
(実際にはもっと話は複雑なのだが、あえてここには書かない。)
残念ながらバンクーバーではやってない。
仕方がないので、エキスポラインで Burnaby の "Metrotown Centre" まで行くことにした。
行ってみて気づいたのだがここは超巨大ショッピングモールで、観光ガイドによると規模がブリテッシュコロンビア州最大で、店舗数が約500軒とのこと。
ものすごい混雑だった。
でも、映画は空いていた。
映画が10本くらい同時に上映されていたように思う。
大人1人税込み 11.99カナダドル(約1000円)だから、日本の正規大人料金よりもずっと安い。
もちろん字幕はなかったので細かいやりとりまで全てフォローすることはできないのだが、コメディなので大筋をとらえることは容易だった。
ただ、最後のクライマックスで主人公が何と言ったのかわからず、本当に残念!
その一言で展開がガラリと変わったので、自分の英語力のなさが悔しくてしかたがない。
誰かクライマックスの一言を知っている人がいたら、ぜひ教えてほしいものである。
2009年10月12日月曜日
火災訓練(?)
もっと正確に言うと、薄いドアをはさんだすぐそこの共用スペースから音が聞こえてくるような・・・。
表に出てみると、隣のカップルが上着で何かをあおいでいた。
"Don't worry !"
と叫びながら、でも表情は必死だ。
上を見ると火災報知機のセンサーが、下をみるとトースターから煙が・・・。
中にパンが2枚ほど入っているみたいだ。
こういうのをきっと一目瞭然とか、百聞は一見に如かずっていうんだろうなあ。
もう、言葉は何もいらないって感じ。
そういえば駅前留学に通っていた頃、あるネイティブの先生が、伝えることのできる情報量は言葉よりもジェスチャーの方が圧倒的に大きい・・・みたいなことを言っていたような。
それよりあせったのは、その5分後くらいに消防車がサイレンを鳴らしてやってきたこと。
これはマズいって思ったら、アパートの前を通過してくれた。
(そういえば、近所に消防署がある)
とりあえず自分とこのユニットに関しては、火災報知機がちゃんと作動することがわかってひと安心。
お隣さんがいろいろとやらかしてくれるので、ブログのネタには困らない。
2009年10月11日日曜日
迷惑な例文
無料なのが魅力なのと、進捗状況が数字で得られるのが励みとなっている。
バンクーバーに着いて以来、土曜日の午前は部屋の掃除をすることにしているのだが、今朝のネズミ騒動ののあとで隣室のカップルが大掃除をしているため、自分の掃除はあきらめることにした。
自分の部屋の前の共用スペースは彼らの荷物やテレビ、ダンボール箱、パソコン、インラインスケート、空のペットボトル、その他膨大なゴミで埋めつくされており、薄いドア1枚はさんで彼らが作業しているのが聞こえてくる。
批判はしたくないが、汚い。
今朝はそうじのかわりに英語の勉強でもしようと思い、さっそく始めた。
ここに住み始めた頃は自分の英語が聞かれたらはずかしいと思っていたが、自分の英語が彼らより下手なのはすでにバレてるし、自分より下手な住人もいたので最近は気にならない。
勉強は調子良く進んでいったが、ある文を音読していて思わずハッとしてしまった。
"His room is filled with water bottles, cardboard boxes, and other miscellaneous garbage."
(彼の部屋は水のビン、ダンボール箱、その他ゴミでいっぱいだ。)
これはマズい、聞かれたらイヤミ以外の何者でもない!
でもどうやら聞かれてなかったみたいで彼らはその後も機嫌良く、部屋の中に招き入れてくれて「このヒーターの下にネズミがいたんだよ」なんて話してくれたので、まあ大丈夫だったのだろう。
ちょっと冷や汗をかいた。
2009年10月10日土曜日
早朝の珍騒動
15分ほど前、隣のメキシコ人カップルに起こされた。
男性が大きいバスタオルを手に持ち、何か言っている。
彼らはふだん英語を話さないが、今は流暢な英語である。
マウスがどうのこうの言っている。
何が何だかよくわからない。
正しい英語かどうかよくわからないが、
"Mouse ? Do you mean a mouse that you use when you use a computer ?"
と訊ねてみた。
すると彼らは "No, rat !"
そこでようやく本物の生きたネズミが出現したということが理解できた。
ウチの部屋のドアと床のすきまにタオルを敷き詰めていいかどうかを訊ねているようだった。
逃がさずに捕らえようとしている。
バンクーバーは自然に恵まれているらしく、家の外では野生のリスを見かけることもある。
そしてアパートの中では、ネズミ・・・?
批判はしたくないが、彼らは使った食器やフライパン・鍋類を部屋の中に放置しているらしく、決してすぐに洗って元に戻すということをしない。
それもネズミの理由なんじゃないか・・・と思っている。
2009年10月8日木曜日
静脈血栓塞栓症
講師はVTEの予防に関するランダム化研究が50年前から行なわれており、また25年前から予防ガイドラインが存在するという長い歴史を引き合いに出しつつも、実際には予防策は必ずしも十分に行なわれていないという現状を紹介していた。
ある研究では概ね80%の病院においてしか、VTEの適切な予防策が講じられていないとのこと。
科別では ICU で最も徹底して行なわれており、ついで外科系で、内科系では実施率は低い。
リスクのない少数の患者では予防策は必要ないが、全体の85%程度と考えられるリスクを伴う患者では、100%施行すべきという考え。
あらゆるVTEの70%は病院内で発生しているため、血栓予防があらゆる入院患者の安全管理の第一に位置づけられると主張していた。
きちんと実施させるためには、シンプルなやり方が良いと再三繰り返していた。
例えば数ある抗凝固薬の中から1~2個、機械的な予防策から1個、合計2~3個を選ぶようなシンプルさが重要とのこと。
低分子ヘパリンが低用量未分画ヘパリンにとってかわったのもシンプルさを重んじた面が大きく、
① 投与回数が少ない、
② HIT の頻度が40倍少ない、
③ 全ての患者に対して使える、
④ 両者のコストの差は少ない
ことを原因として挙げていた。
本日の備忘録 (ネイティブに教えてもらった英語)
硬膜外穿刺などの際に、"a little pinch here (ちょっと痛いですよ~)" とか、"a little pressure (ちょっと押される感じがしますよ~)" などと麻酔科医が言っていることがある。
これはまあわかるのだが、"freezing" という言葉がさっぱりわからなくて困っていた。
今日はオペ室に日本でホームステイをしたことがあると言う医学生がたまたま実習で来ていたので尋ねてみたら、 概ね freezing = numb (しびれた)という理解で良いとのこと。
そういう freezing の使い方は聞いたことがないと思って numb の方を調べてみたら、「しびれた」のほかに「(寒さで手が)かじかんだ」と書いてあった。
う~ん、これは使える。
2009年10月7日水曜日
バンクーバーの光と陰
6時半ごろ、まだあたりは真っ暗なのだが、病院の前の通りを歩いていた時のことである。
その時間帯は人通りは決して多くはないのだが、大通りに面しているので車はたくさん走っている。
誰かとすれちがった・・・と思った瞬間、背後から声をかけられた。
振り返ってみると、おそらく20才代と思われるブロンドのきちんとした身なりの女性だった。
彼女は近づいてきて、まず自分の名前を名乗り、次から次へと話し始めた。
彼女の英語はわかりやすかったのだが、内容がとりとめなく、しかしあえてまとめると以下のような内容だった。
① 自分はひとりぼっちで頼れる人がいない。あたりは暗いし、慣れない土地だからとても怖い。
② 昨晩はホテルに泊まったのだが、戻ることができない。(理由はしゃべっていたようだったが、聞き取れなかった)
③ ブラックベリー(ケータイ)が壊れているので、誰とも連絡ができなくて困っている。
④ 7時か7時半に出る船に乗るので、港まで30分かけて歩くつもり。
これだけ続けざまにしゃべったあと、こちらの反応を待っているようだった。
正直、とても困った。
たぶんお金が必要だということなんだろうが、だから恵んでほしい・・・とも言わないのである。
そこでそのままずっと立ち止まっているわけにもいかず、「悪いけど自分には何もしてあげられそうもないから・・・」と立ち去ろうとした時、彼女は
「3ドル貸してくれない? 今はあなたの名前も連絡先も知らないけれど、あとで返すから・・・」
**********************************************
あとで指導教官に尋ねてみたら、これはドラッグにやられているか、家出している若者の可能性が高いということだった。
家を出てはお金がなくなるとまた戻る、みたいなことをくりかえす若者が、残念ながらカナダには決して少なくないとのことである。
ダウンタウンにいるホームレスとは、また違う人たちらしい。
こういう経験は自分には初めてでとても驚くとともに、この美しいバンクーバーもこういった社会問題とは決して無縁ではないことを改めて知らされた。
2009年10月6日火曜日
ひとつでも・・・
レジで列に並んでいたら、目の前の70才代と思われる女性のところに夫とおぼしき男性が横からやってきて、「これどう?」と言わんばかりに売り物のサングラスをかけてみせていた。
女性は即座に首を横に振っていた。
どうも似合わないと思ったらしい。
2~3分くらいするとまた男性がやってきた。
今度は別のサングラスをかけている。
「今度はどう?」と言わんばかり。
そんなことを何度かくりかえしていたら、最後にその男性はやや丸みを帯びたレンズで、色がやや薄めのサングラスをかけてきた。
「おお、これは似合うっ」 と、赤の他人である自分もそう思ったが、女性もやはり気にいったようでペラペラ何かしゃべったあとで、
"You should get them."
そうか~ "them" か~、これがなかなか言えないんだよな~。
確かにメガネは英語で "a pair of glasses" だから複数扱いってことは大学受験でさんざんやったが、日常会話となると複数扱いにするのが本当に難しい。
もしもその男性が自分に意見を求めてきていたら、自分はたぶん
"You should buy one." あるいは "You should buy it."
などと言っていたと思う。
それでも通じるのだろうが、その男性が「サングラスのレンズの半分だけ買えってこと?」なんて思ったかもしれないなどと考えると、ちょっとだけ笑える。
2009年10月5日月曜日
夏支度(?)始めました~
2009年10月4日日曜日
スタンレー・パーク
2009年10月3日土曜日
英会話はパターン認識(?)
楓の葉が黄色や赤に色づいていて、秋を感じさせる。
夏にバンクーバーに来た時に、英会話でひどく混乱したことがあった。
カナダプレイス付近の Subway に言った時のことである。
実は Subway での注文にはパンの種類とか焼き方とか決まった手順があるのだが、その手順を知らないとひどく苦しむことになる。
逆に自分はそこで英会話力を試したいので、あえてよく Subway に行く。
その時もやはり注文の会話に苦しんだのだが、最後にダメ押しのように店員が「アーユーヤパギー」と訊いてきたため、本当に混乱してしまった。
イントネーションが上り調子なので、おそらく疑問文で、「アーユー」は "Are you" なんだろうが、「ヤパギー」がどうしてもわからなかった。
もうお金を払い終わって商品を受け取っても同じことを訊いているので、きっと注文とは関係がないということはわかった。
5回くらい聞きなおしてもわからなかった。
そのうち店員が "Are you Korean ?" と訊いてきたので、そこでようやく「ヤパギー」が "Japanese" なんだということがわかった。
これは自分にとってはものすごく衝撃的なおもしろいできごとだったので、知人にしゃべりまくった。
ところがそれと関連して、つい数日前、おもしろいことがあった。
とある研修会の前に時間があったので、フードコートでアジア料理を食べようと思ったときのこと。
注文が終わると、店員が同じことを訊いてきたのである。
正確には「ヤ」がわずかに「ジャ」に近く、「ギー」が「ニー」に近かったけれど。
わかった、今度はわかった、あんたが何言ってるのかわかったよ・・・、叫びたいような気分だった。
ただ、そうだともそうでないとも答える必要はないとも思ったので、今度は余裕で "Why do you think so ?" と尋ね返した。
すると、「このへんには Korean は住んでないからね」みたいなことを言っていた。
どうも英会話はパターン認識が重要みたいである。
そういえば最近、院内でドクターたちがよく "What's up ?" といっているのがわかるようになってきた。
今まではネコの鳴き声のようにしか聞こえなかったのに・・・。
2009年10月1日木曜日
巨大スーパー発見
バンクーバーは現在、9月30日です。
月末なのでアパートのオーナーのすすめに従い、セブンイレブ●にバスと電車の10月分のマンスリー・パスを買いに行った。
バンクーバーはゾーン制を採用しており、同一ゾーン内ならバスや電車は同一料金で乗り放題なのであるが、自分の場合はアパートと病院が同一ゾーンなので、73カナダドルでパスを買った方が得なのである。
今までは月の途中だったので、10枚つづりの回数券(フェア・セーバー)を使っていた。
ところがセブンイレブ●では、もう朝のうちに売り切れたという。
今頃何しにきたのか・・・と言わんばかりの、まさに「木で鼻をくくったような」対応だった。
他にどこで売っているかとたずねても、やる気がなさそうに「あっちのセブンイレブ●かむこうのセブンイレブ●か・・・but, I'm not sure.」と言っていた。
しかたがないので、そのどこにあるのかわからないセブンイレブ●を求めてさまよってみようかと思った。
ところがそういう時に限って思いがけない発見があるもので、ふと目を上げると買い物客らしい人たちがいっせいにエスカレーターに乗って建物の中を上がっていくのが外から見えた。
見た目がいかついので、今までは銀行だとばっかり思っていたんだけど・・・。
ちょっと寄ってみようと思ってあとをついて入っていったら、なんとそこは巨大スーパーだった。
売り場面積はおそらく地元のマ●エツの10倍はあるだろう。
セブンイレブ●の比較にならないくらいでかいので、マンスリー・パスがないはずがないわけで、たずねてみたらやっぱりあった!
冷凍食品売り場やお弁当売り場、パン・果物売り場が超豪華で感動した。
今度からちょくちょく通うことにしよう。
何かちょっと得したような気がした。