2009年10月19日月曜日

ASA 第2日

自分の発表はとりあえず終わったので、今日はリフレッシャーコースで勉強したり、ポスター発表を見たりして過ごした。

リフレッシャーコース (Thoracic Anesthesia) に関して
胸腔鏡手術が増えていることを反映し、一側肺換気の絶対適応症例が増加してきている。
そのため、挿管困難に対処するためのデバイスや、新しいダブルルーメンチューブ、気管支ブロッカーの話があった。
Sidestream dark-field imaging という方法で、microcirculation の評価ができるとのこと。

リフレッシャーコース (肺高血圧患者の管理)に関して
あまり目新しい話はなかったが、自分の知識を整理するのには役にたった。
右室の拍出量が減ると左室の拍出量が低下し、冠灌流量低下から右室虚血という負の連鎖に陥る。
低血圧に陥った場合、中心静脈圧→肺動脈圧→肺血管抵抗→心拍出量 の順に評価し治療していくというアプローチは、単純だが理に適っており役に立ちそうだ。

リフレッシャーコース (Hematologic Challenge) に関して
一方、こちらは新しい話ばかりで、ついていくのが大変だった。
DES の話が古く感じられるほど、この分野の進化は著しい。
遺伝子組み換え活性型第Ⅶ因子製剤を術後出血のコントロール目的に投与するという話題、その製剤にさらにフィブリノーゲンを組み合わせるという話題がとても興味深かった。

器械展示会場では、似たりよったりの挿管困難対策のデバイスが多数見られた。
新しいグライド・スコープを初めて見たが、USBメモリをつなげるだけで挿管時の視野が動画として保存できるとのこと。
薬物はもちろんのこと、モニター類もそうだがいまだに日本で承認が得られていないものが少なくなく、とても残念に感じられた。
夕方の宴会では、10年くらい前に医局にいた A先生に久々に会った。
いつも思うことだが、所属が変わった昔の仲間とこうして会えるのも、学会ならではの良さなのではないかと思う。

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