2009年12月9日水曜日

境界線の上で

12/8 (火) 快晴 

バンクーバーに来てから特に夕方と夜はそうなのだが、出入口とかいろいろな境界線を通るたびに立ち止まって考える習慣がついてしまった。
こちらではさまざまなところで「出たら二度と入れない」状況がありうるため、用心深くならざるをえないのだ。

まずアパートがそうなのだが、常に施錠されている状態なのでカギを部屋に置き忘れて外出したら、もう戻ることができない。
雨が降っているとなおさら面倒なのだが、カバンの中にカギが入っていることを指差し確認してから玄関のドアを閉めることにしている。

研究室に関しては日本よりもはるかにこちらは施錠管理が厳しく、自分を含めた一般の職員は午後4時半を過ぎると戻ってくることができない。
秘書さんたちは3時半~4時には帰るのでそれで構わないだろうが、こちらはそうは行かない。
一番近い男子トイレは毎日4時頃掃除が行なわれることを計算に入れた上で、4時15分頃トイレに行って用を足し、あとは水分を摂らずにがんばるのみである。

ただ、あんまりがんばり過ぎたためにあわててトイレに駆け込んだら、実は大事なものを研究室に置き忘れていた・・・なんてことになってももう戻れないので、「膀胱(あるいは直腸)七分め」くらいで切り上げることにしている。
これもリスクマネージメントである。

トイレで思い出したことがある。
現地の日本人の方に教えてもらったのだが、ホームレス対策のために電車の駅にはトイレがない。
そう言われてみると、確かに駅にトイレを見かけない。

また、大型デパートや病院を除き、多くのビルではトイレが施錠されていて、簡単には使えない。
そのため、外出時には水分摂取制限とともに、おなかを冷やさないことも重要になる。

そう考えるとほんのささいな生活の一部のことだが、いかに日本が住みやすい国かということがよくわかる。
コンビニに寄ってトイレを借りることができるのがあたりまえ・・・という感覚なのだから、いろいろな批判はあるものの、基本的には平和で安全なすばらしい国なのである。

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