2010年2月18日木曜日

微妙な MH 症例

2/17 (水) 晴れ
昼食時に外出すると、暖かい陽射しと冷たい風の組み合わせがなんとも心地良い。
 
今朝のカンファレンスは、実際に病院で経験した重篤な症例に関するものだった。
その中の1症例が MH なのだが、それが典型的とは言えず、かと言って違うとも言えない微妙なものだった。
 
そこで引用されていたが MH の確からしさをスコア化を試みた論文で、15年以上前の古いものなのだが、あとで役に立ちそうな気がしたので備忘録として残しておく。
Larach MG et al. A clinical grading scale to predict malignant hyperthermia susceptibility. Anesthesiology 1994; 80: 771-779.
 
Delphi method という方法で米国、カナダ、英国、オーストラリアなどの 11人のエキスパートから意見を募り、項目ごとに点数を割り振ることによって症例ごとのスコア化を可能にしている。
Delphi method というのは匿名を維持しながら、意見を述べることを可能にしたもので、強い意見を述べる人に引きずられないようにしている。
さらに、郵便やファックスでお互いに意見交換をすることも可能にしている。
 
スコアを決める項目としては、①筋硬直、②筋破壊、③呼吸性アシドーシス、④体温上昇、⑤不整脈、⑥家族歴、からなっている。
全身性の筋硬直があれば①で15点、サクシニルコリンを使用してCK が2万IUを超えるようなら②で15点・・・といった具合に足していき、最終的に50点を超えれば MH rank 6 で "Almost certain" に分類されることになる。
例えば20~34点なら MH rank 4 "Somewhat greater than likely"、3~9点なら MH rank 2 "Unlikely" である。
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聖火リレーの時のビデオの編集ができたので、かなりタイミングをはずしている気もするのだが、せっかくなので公開したい。

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