1/13 (木) 雨のちくもり
昨日は正月明けで初めての講演会があった。
ここの病院には Blood Utilization Program (略して “BPH”)というのがあり、同種血輸血を避けるような試みが行なわれているのだそうだ。
ヘモグロビンが 125 g/L 以下の患者、あるいは輸血を拒否する患者をあらかじめ担当科から紹介してもらい、経口鉄剤投与、鉄剤静注、EPO投与、あるいはこれらの組み合わせを行なう。
(どのくらいかメモしそこなったが)エホバの証人の割合がけっこう高かった。
手術までに 10~25 g/L 程度のヘモグロビンの上昇が得られる。
対象手術は整形外科(椎弓切除術、TKR、THR)が中心だが、心外や子宮筋腫摘出術でも行なう。
手術中はセルセーバ、トラネキサム酸投与、希釈式自己血輸血を行なう。
セルセーバの使用頻度は増えており、1例あたり赤血球輸血2~3 Uを節約できているらしい。
整形外科領域では、抗線溶薬が輸血量を減らすのに有効だというペーパーがたくさんある。
心外に関してはBUPの有無に関わらず 70~80 % の症例で輸血が行なわれており、BUP の十分な効果は認められていない。
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