2010年5月29日土曜日

学会のために帰国しました

5/28(金) 晴れ
 
博多での麻酔科学会に出席、発表するため、日本に戻ってきた。
現在、日本標準時で 5/29 (土) 午前2時35分(バンクーバーは 5/28 (金) 午前 10時35分)。
昨日のことは昨日のうちに書いてしまいたかったのだが、午後 9時ごろ(バンクーバーの午前5時)眠くて眠くてたまらずふとんにもぐりこんだ。
 
日本の同僚たちは、今も誰かが当直勤務をしていることだろう。
昼も働いて夜もそのまま働き続けるなんて非人道的、非効率的で、一番肝心なのは患者にリスクを押しつけていることだと思う。
すべてのバンクーバーの病院が・・・というわけではないが、自分が勤めるバンクーバーの病院では夜勤はあっても日勤から当直までぶっ通しで働くということはない。
そのように医者を働かせないと病院の経営が成り立たないのだとしたら、それは日本の医療どころか政治や経済や広い意味での国民の教育の敗北を意味しているのではないだろうか??
 
機内では映画を放映時間の短い順に3本観た。
エコノミーは放映開始時刻が固定されているので、時間の長いものから先に観ると次の映画の待ち時間が長くなってしまう。
 
Leap Year  http://eiga.com/movie/55194/
Invictus  http://eiga.com/movie/54387/
Avatar  http://eiga.com/official/avatar/
 
Avatar はともかくとして、Leap Year と Invictus については日本語吹き替えがお粗末な感じがした。
日本語字幕さえあればそれで十分なので、吹き替えはいらないように思うが・・・。
 
Leap Year では主人公の女性が4年間付き合っている(でも結婚してくれない)彼氏が心臓外科医、というのがどうもおもしろくない。
なぜ映画やテレビドラマになるのはいつも心外なのか?
比較的地味な麻酔科医を登場させる必要はないが、肺外科医や食道外科医でもいいのに・・・と思ってしまう。

主人公は米国出身でアイルランドでのさまざまな文化の違いに戸惑うのだが、それでもまあまあうまく溶け込むことができているように見えるのは、英語圏どうしの強みなのだろう。
英語がネイティブレベルからほど遠い日本人が英語圏で感じる違和感にくらべれば、文化の差とは言ってもまあたいしたことはないのだ。
東京と大阪との違い(?)くらいだろうか。
 
また、自分としてはとうの昔に通り過ぎたことだが、結婚までの長くて険しい(?)道のりについても考えさせられてしまった。
男女が出会って付き合ってそれでもお互いの合意が形成され、その後の人生をともに歩む決意をするなんて、奇跡に近いことなのだと思わずにはいられない。
 
たとえ吹き替えがお粗末でも、Invictus が自分にとっては一番おもしろかった。
エンターテイメントとしてスポーツ関連の映画はとてもわかりやすいし、余計な説明はいらないのだ。
 
Avatar は主人公に留学生という自分の立場を重ね合わせると、別の楽しみ方ができる。
もっとも自分には UBC の麻酔科を乗っ取る、あるいは地下に眠る資源を略奪する(?)なんていう途方もない野望はないけれど。
 
全く違う文化を持つ人が違う文化の中に入り込み、新たなことを学びつつ仲間に近づいていくという点では多少は共通点はあるかもしれない。
自分はリサーチフェローだから、他のフェローたちとは違って麻酔の最前線に立つわけではないので、外敵との戦いを通じて仲間意識を深めていく・・・ということにはならないのだけど・・・。
 
その点、リサーチ・フェローではなく通常の非英語圏から来たクリニカル・フェローなら、多少はより Avatar に近いものがあるだろう。
数々の試練や一人前になるための試験を合格することで、最後には仲間としての儀式を迎えることができるのだから。
 
家に帰ると子供たちの容赦ない 「遊んで攻撃」 が待っていた。
そういうのも子供たちが小さいうちだけに違いないので、ありがたく受取っておいた。
 

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