2011年1月21日金曜日

研究を伝えること

1/20 (木) 雪のち雨
 
学会発表にしても論文投稿にしても、研究内容を正確に他人に伝えるのはきわめて難しい。
誤解されることは日常茶飯事で、致命的な誤解がもとでリジェクトされることは決してまれではない。
全てをうまくいかせるためには研究内容が優れているのみならず、高いコミュニケーション能力が必要とされる所以である。
 
最近 PubMed に載っていた論文で、自分の論文を誤って解釈して引用していたのを見つけた。
放置しても自分が損するわけでもないのだろうが、自分の中ではこだわりのある領域の研究だったので、誤りを指摘するためにエディターあてにレターを書くことにした。
 
英文は例によって自分の指導医にチェックしてもらった。
自分と同じ領域を専門に持つ指導医がいると心強い。
 
・・・と思ったのもつかの間、でき上がった添削論文を読んでみて、なんと自分の指導医が研究の流れを大きく誤解していることに気がついた。
一緒に教科書や総説を書き、今までに何度もディスカッションをしているのに・・・である。
自分の研究を理解されているというのは、ひょっとしたら単なる思い込みだったのかもしれない。
 
基本的に自分に落ち度があるとすれば、自分の指導医を理解させられずに、世間一般の麻酔科医を納得させられるはずがない・・・というわけで、さらなる努力が必要だということになるだろう。
自分のコミュニケーション能力に強い疑いを持つとともに、もう少し丁寧な仕事を心がけるようにしようと思った一日。
 

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