2011年2月4日金曜日

ダビガトラン、ドロネダロン、ベルナカラント

2/3 (木) 雨一時くもり
 
麻酔関連合併症が起こった症例の紹介でお茶をにごしてしまいがちな水曜朝の講演会だが、昨日は珍しくレベルの高い話で盛り上がった。
内容は心房細動に関するもので、新しい薬が3つ紹介されていたので、備忘録に残しておくことにする。
 
一つはダビガトラン (Dabigatran)。
直接トロンビン阻害作用を持つ抗凝固剤で、ワーファリンに替わりうる薬として期待されている。
カナダでは少し前から使われていたが、昨年 10 月に心房細動での stroke 予防目的の使用が承認されたとのこと。
 
効きが早く、内服 2 時間で効果のピークが得られる。
手術前には24時間前にとめるだけでいい(腎機能低下がある時はもっと前から)。
食べ物の制限がないのがワーファリンとは違うところ。
短所は1日2回内服しないといけないこと、コストが高いことが挙げられる。
 
ドロネダロン (Dronedarone) は多経路遮断剤で、カルシウム、カリウム、ナトリウム経路に効果があり、アミオダロンの構造類似体。
カナダのガイドラインによると、「レートコントロール目的に加えてもいい」という扱いになっている。
 
ベルナカラント (Vernakalant) は静注薬で、最近始まった心房細動に対して FDA の承認が得られている。
90 分以内になんと 50% のconversion rate が得られているとのこと!
 

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