2010年6月4日金曜日

PBLD 終了

6/4 (金) くもり
 
3分間という短い時間に伝えたい情報を凝縮させ、しかもわかりやすく話すことができるかどうか不安だったが、PBLD をとにかく終わらせることができた。
自分の目標が達成できたかどうか、いろいろな人たちの意見を聞きたいと思う。
 
今回は一緒に仕事をさせていただいたモデレータやコメンテータがみな一流の麻酔科医だったため、彼らからとてもいい刺激を受けることができた。
豊富な知識といい、わかりやすい語り口といい、彼らから学ぶことはとても多かった。
しかも彼らの多くは PBLD 以外にも仕事をいくつも引き受けているわけで、ポテンシャルの高さをうかがうことができた。
 
バンクーバーにいながらにして今回の仕事を進めることができたのは、助けて下さった先生方がいたからに他ならない。
特にアレルギーに関しては皮膚科医の E 先生、トリプターゼ測定や写真撮影に関しては I 先生にお世話になった。
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以下は自分の備忘録。
 
・骨折患者で D-ダイマー検査は無意味。DVT があってもなくても上昇していてしかも差がない。妊婦に関しても同様に上昇している。
・肺動脈血栓塞栓症の診断・・・バイオマーカーとして心筋型脂肪酸結合タンパク、BNP、トロポニンが役に立つ。近年ではマルチスライス CT の役割が増えている。
 
・RIFLE から AKIN へ。両者の違いとしては、Risk / Injury / Failure などの呼び方をやめて Stage 分類にしたこと、48時間以内という制約をつけたこと、クレアチニンが 0.3 mg/dl 増えただけでも AKI としたこと。
・RRT を行なうと、AKIN では自動的に Stage 3 へ。
・AKD という新しい概念 ・・・ AKI と CKD を組み合わせたもの。
 
・AKI の定義として RIFLE と AKIN のいずれを用いるべきかは、いまだに結論が出ていない。
・最近は AKIN を用いる傾向にあり。
 
・AKI の治療について。
ドパミン ・・・ 有害事象あり。
ループ利尿薬 ・・・ 予防・治療効果なし。
hANP ・・・ mortality への影響なし。Major surgery 後の RRT は防ぐことができるかも。
 

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