2010年6月14日月曜日

硬膜外と一側肺換気

6/13 (日) 午前中はくもり一時小雨 昼から晴れ
 
日本に戻っていた時は全く身体を動かしていなかったので、とても体がなまる。
日本でストップウォッチ付きの腕時計を買ってきたので、今朝はそれをつけて走った。
 
W Georgia がわの入り口からスタンレーパークを反時計回りに一周し、Denman まで約 9km の道のり。
途中から小雨が降ってきた。
タイムは 52分23秒。
 
ふだんはライオンズ・ゲート・ブリッジをくぐる頃には苦しくてしかたがないのだが、今日はなんか楽だった。
いつもよりゆっくりのペースで自分を追い込まなかったために、ふだんよりタイムが遅かったのだと思う。
 
朝食のあと、病院へ。
ここのところ日本でやり残した論文を仕上げたり、麻酔科学会の準備で時間がとれなかったのだが、それらが終わったので久々に総説に取り組むことができた。
硬膜外麻酔と一側肺換気中の酸素化の関係についてはすでに書き終えていたのだが、Anesthesiology の5月号に今までの流れを変えるような論文 (Xu Y et al. Anesthesiology 2010; 112: 1146-1154) が載っていたために、ほぼ全面的に書き直すことになってしまった。
 
この研究では硬膜外麻酔が一側換気中の酸素化に与える影響を調べるために、硬膜外腔に投与する局所麻酔薬濃度によって患者を群分けしているのだが、よく肺外科患者を120人も集めたものだと思う。
濃度と酸素化の関係が重要だというのはこれまでの流れからすればその通りなのだが、ここまで徹底してデータを集め、しかもきれいなデータが得られている点に感心してしまう。
 
しかし残念ながら、濃い局麻を投与することで酸素化が阻害されることについて、この論文では機序の説明が不十分なように思う。
肺血管を支配する自律神経の径が細いということを考慮すれば、HPV が関与するというのなら薄い局麻でも効果が出ないといけないのではないだろうか・・・?
 

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