1/30 (土) 雨
今週の水曜日に、シカゴから演者を招いての multimodal analgesia に関する講演会があったので、備忘録として簡単に残しておく。
講演の内容だけでなく、一部、自分があとで調べたことも含まれている。
Multimodal analgesia では、異なるクラスの鎮痛薬の組み合わせや異なる経路で薬物を投与することによって、効果的に鎮痛を得るとともに薬物による副作用の減少をはかることをねらいとしている。
Kehlet H et al. Anesth Analg 1993; 77: 1048-1056
Joshi JP. Anesthesiol Clin North America 2005; 23: 185-202.
2009年の時点で multimodal analgesia に関する論文は、Pubmed によると457件。
そのうちヒトに関する RCT は106件。
52件の論文からなるメタアナリシスによると、multimodal analgesia を用いることで術後のモルヒネ消費量と VAS をともに低下させることができた。
Elia N et al. Anesthesiology 2005; 103: 1296-1304.
術後の慢性痛は、心外で 20%、ソケイヘルニアで 9.8-31%、TKA で19.8% と比較的に高い。
Memantine が上肢アンプタ後の幻視痛を防ぐのに有用であるとの報告あり。
Schley M et al. Eur J Pain 2007; 11: 299-308.
将来的には、TRPV1 agonist などが術後慢性痛に有効なのではないかと期待されているもよう。
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